_______ステージ・モデル_______
卑怯


色々な「邪悪」っていうのをテーマにしたプロジェクトでした。
「うぬぼれ」とか「妬み」とか、色々な邪悪のテーマがあって、
それぞれについて、まずみんなでディスカッションをしました。
んで、「卑怯」についてのディスカッションが、なかなか面白かったんで、
とりあえずそれを私はスタートポイントにしました。

「自分の殻に閉じこもってる人」「世間に受け入れられているかどうか常に気になっている人」
「いつも遠くから手を出したがる人」っていうような意見がディスカッションで出たんで、
その中の「自分の殻に閉じこもって、世間から逃げている人」っていうのにしようかな、と。

キャラクターを作るっていうのが今回の目的なんで、
なんか、個性的な感じがいいかな、と思い、森に閉じこもった小人みたいのをやろうかな、ってはじめは思って。
でも、それじゃありきたりかな、と考えなおして、
「大人なんだけど、子供に(あるいは、母体に?)かえりたい人」に仕上げました。





とりあえず正面から

これは、25分の1っていうサイズのフィギアなんだけど、
彼の実際の身長は、150cmくらいなんで、
このフィギアだと、座ってるから全長3cmくらいなのです。
体育座りにしたのは、もう何もかも拒否しているっていう態度のあらわれ。



サイドから

顔の半分は、メタルのパッチがついています。ブラックジャックみたいに。
世間にどうにか自分を合わせようとして、色々試みた後遺症が、残っているのだ。
耳もないです。ネジがかわりに、刺さっております。
耳栓みたいに。「もう何も聞かないよ!」っていう。 ちなみに、ネジは、古いウォークマンの部品で、パッチは、アルミホイルに色を塗った物。
顔も身体も、ベースは粘土に色を塗った物です。
服の裾とか、薄紙で皺とかディテールをつけて、袖と襟のフリルは、レースリボンの裾を切って糊でくっつけました。



上から

暗いライティングで上から撮った物。
・・ライティングっていっても、懐中電灯だけど。
フィギアは、森の、地面の上に直に座っています。
雪が溶けかけている2月くらいの地面で、
雪が、泥と混ざってちょっとどろどろで汚い感じにしました。
地面は、色々な材料を使って表現しました。
下にかすかに見える地面は、粘土ででこぼこの形をつけたあとで、
色を塗った薄紙で地面のベースを固く整え、
所々に調理用のハーブのミックスをくっつけて作りました。
溶けかけている雪は、砂糖と塩、まだ白く残っている雪の部分は小麦粉。



ベストショット

フィギアを作ると、必ず何枚か、ディテールは見えなくても、雰囲気の写真を撮る事に専念したりします。
光の感じが、すごい、演劇!ってかんじでしょう?(^^)
手前の切り株(ピントがフィギアに合ってるけど;)も粘土です。